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韓国に負けたのか日本企業、燃料電池で東芝とパナが健闘!!

燃料電池は水素などの燃料用ガスと空気(酸素)から電力を取り出す装置だ。エンジンやディーゼル発電機とは異なり、燃焼過程がなく、無駄になる燃料が少ない。戸建て住宅に据え付けて利用する製品(エネファーム)は、高効率化、低価格化へと進んでおり、燃料電池車は、2015年ごろからの本格導入に向けて開発進行中だ。この他、非常用電源や携帯型機器向けの製品化が静かに進んでいる。
サムスンが強い
燃料電池の「強い特許」を保有している企業はどこか。
特許分析ソフトウェア開発や特許分析情報提供を行っているパテント・リザルトは、米国における特許の状況を発表した(図1)。燃料電池の構成要素のうち、水素イオンなどを通す「電解質」に注目し、強い特許の本数などを調べたものだ*1)。韓国Samsung SDIが最も強く、東芝とパナソニックが追っているという。
*1) 特許の強さを調べる際、出願件数だけに着目しても有益な情報が得られないことが多い。特許の強さ(質)が分からないからだ。そこで、同社は独自の基準を用いた個々の特許に対するスコアリング「パテントスコア」を使って、特許の質を評価している。パテントスコアとは、市場における特許の注目度を数値化した指標。特許審査官の引用が多いことや、出願した企業が権利化に対して意欲が高いこと、競合会社からの無効審判を跳ね返した実績がある場合に、高い点数を与えている。なお、権利者(企業)ごとにパテントスコアが50点以上のもののみを集計した値を「権利者スコア」と呼ぶ。パテントスコアの最高値を「最高スコア」と呼ぶ。

Samsung SDIのもつ強い特許は、「末端スルホン酸基を持つポリマ、そのポリマを用いるポリマ電解質及び燃料電池」などだ。直接メタノール形燃料電池(DMFC)分野に特徴があるという。
東芝もDMFCで強い。「燃料電池および燃料電池システム」などで注目度の高い特許を多く有している(図2、関連記事)。
パナソニックが強いのは固体高分子形燃料電池(PEMFC)だ。「固体高分子電解質型燃料電池用膜・電極接合体」などに特徴がある。
調査対象とした特許は1980年から2012年12月末までに米国特許商標庁(USPTO)で公開されたもののうち、特定の分類*2)に当てはまる特許7556件である。
*2) 分類として、2013年1月1日から米国特許商標庁と欧州特許庁(EPO)で発行した特許分類体系CPC(Cooperative Patent Classification)を用いた。CPC「Y02E60/521(固体高分子形燃料電池(PEMFC))」とCPC「Y02E60/526(溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC))」に当てはまるものを調べた。
伸びが著しいサムスンと東芝
前ページの図1は現時点の状況を示したものだ。Samsung SDIが強いことは分かるが、各企業の強さがどのように移り変わってきたのかは分からない。そこでパテント・リザルトは、上位10社について、2013年の状態と2006年の状態を比較した。順位(総合力)と有効特許件数の変化が分かる(表1)。

表1を見ると、Samsung SDIはこの期間、有効特許件数を2.6倍に高めただけでなく、強い特許(権利者スコア)を増やすことに成功し、総合力を30倍近く向上させたことが分かる。このような傾向は2位の東芝にも当てはまる。有効特許件数が2.5倍、総合力は7.3倍に伸びているからだ。
以上の調査結果は、固体高分子形燃料電池(PEMFC)と溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)に限って調べたものだ。燃料電池にはこれ以外の方式もある。そこで、パテント・リザルトは出願件数が多かった上位10社について、各種の燃料電池にまたがった調査も行った(図3)。
対象としたのは、固体高分子形燃料電池(PEMFC)と溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)の他、直接アルコール形燃料電池(DAFC)と直接メタノール形燃料電池(DMFC)、動作温度が高い固体酸化物形燃料電池(SOFC)である(燃料電池の種類の違いについては記事末の囲みを参照)。

図3を見ると、総合家電メーカーと自動車メーカーの違いがはっきりと分かる。図の上から3行に示したSamsung SDIと東芝、パナソニックは、直接メタノール形燃料電池(DMFC)や固体高分子形燃料電池(PEMFC)に関する出願が大半を占めている。なお、Samsung SDIの最新の傾向を見ると、2010年以降、固体酸化物形燃料電池(SOFC)分野への出願を増やしている。
一方、ホンダと図には掲載されていないもののトヨタ自動車は固体高分子形燃料電池(PEMFC)と固体酸化物形燃料電池(SOFC)に関する出願が多い*3)。
*3)両社は、2002年12月に世界初の燃料電池車(FCV)のリース販売を開始している。両社ともPEMFCを用いていた。
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パテント・リザルトは、今回の分析に加えて、ランキングトップ30の他、競合状況分析マップなどをまとめたリポート資料を販売している。

(monoist.atmarkit.co.jp)
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