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パナソニック、津賀社長へ社員から苦情メール殺到? 事業部制復活でも再建に暗雲!!

パナソニックが打ち出した12年ぶりの事業部制復活に、数百人の社員が反対を表明。早くも津賀一宏社長の指導力が揺らいでいる。
事業部制復活は昨年10月、2013年3月期の連結決算見通しの大幅下方修正を発表した際、「パナソニックは普通の会社ではない」と、厳しい表情で強い危機感を示した津賀社長の構造改革の一環。だが、津賀社長の元には、社員から「1年もたたずにまた組織変更とは……。勘弁してほしい」とのメールが数百通も実名で殺到したといわれ、「津賀改革」への反対気運が盛り上がっている模様。津賀社長は、改革でどんな成長戦略の青写真を描いているのだろうか。
●営業の意見が反映されない商品開発
同社は13年3月期、昨年に続き2期連続で7500億円以上の最終赤字を計上する見通し。その最大要因は、薄型テレビ向けプラズマパネルの過剰投資といわれる。
ある証券アナリストは「津賀社長は昨年6月の就任以来、プラズマの設備投資の失敗要因を必死に考えていた」と話す。続けて「営業担当者はプラズマが売れないとの見通しを把握していたはずなのに、その情報が生産部門に伝わっていなかったのでは、と考えたと思う。そこから、営業と生産の現場を直結する『連絡路』が必要と考えるのは、ごく論理的な帰結」と、事業部制復活の背景を分析している。
事業部制は、1933年、「経営の神様」こと松下幸之助がわが国で初めて導入した独立採算制の組織。製品ごとに開発から営業まで一元管理し、各事業部が利益を競うことで業績を飛躍的に向上させた。
しかし、半世紀以上の間に100を超える事業部が乱立。2つの事業部が異なるブランドの家庭用ファックスを市場で競ったり、3つの事業部が独自のデジカメ開発を行うなど、事業重複、社内競合などの弊害があらわになった。このため、2001年に当時の中村邦夫社長(現相談役)が事業部制を廃止、企画・開発、生産、営業の機能別組織に再編した。
現在の組織は、9つの「ドメイン(社内分社)」にぶら下がる形で、合計約90の「BU(ビジネスユニット)」がある。BUは主に製品の企画・開発を行っている。また、大半のBUが生産と営業から切り離されているため、現場情報が商品開発に反映されにくい仕組みになっている。
例えば、プラズマテレビ事業の場合、「高精細な画面など技術面に走り、消費者が求めたデザイン性などが開発部門に伝わらない」(同社幹部)といった弊害があった。
事業部制復活は、この状況を是正するのが狙い。具体的には、4月1日付でBUを現在の約90から50程度に減らし、名称も元の「事業部」に変更するという。
●「冷徹な切れ者」から「冷徹なコストカッター」へ
「青写真」を検証する前に、この先祖返りのような組織改革を推進する津賀社長は、一体どんな経営者なのかがまず気にかかる。
津賀社長は1979年に大阪大学基礎工学部を卒業して旧松下電器産業に入社。86年にカリフォルニア大学サンタバーバラ校コンピュータサイエンス学科修士課程に社費留学した研究畑のエリート。デジタルテレビの立ち上がり期に、ネットワークとソフトウェアの開発に携わり、頭角を現した。社内では「冷徹な切れ者」との評が高い。
この評価を固めたのが「次世代DVD規格統一戦争」だ。2005年、パナソニック、ソニー、フィリップスなどが提唱する「BD(ブルーレイ・ディスク)」と東芝などが提唱する「HD-DVD」の規格が対立、「電機業界最大の規格戦争」と騒がれた。
この交渉の中で「東芝陣営の要求を原則論でことごとく論破、東芝陣営にBD陣営の要求をのませた」(当時の関係者)のが、パナソニックのソフトウェア技術担当役員で、BD陣営の交渉を采配した津賀氏だった。08年、東芝はHD-DVDからの全面撤退を発表せざるを得なかった。
津賀氏が研究業務を離れ、初めて事業部門のトップになったのが5年前。カーエレクトロニクス事業を手掛ける社内分社・PAS(パナソニックオートモーティブシステムズ)の社長に就任した08年4月のことだった。社長に就任すると、直ちに利益率の悪い市販カーナビ事業を大幅に縮小するリストラ策で収益を改善、PASの業績を建て直した。
この手腕を買ったのが当時の大坪文雄社長(現会長)だった。自らの失策で過剰な設備を抱え、業績不振に陥っていた主力のテレビ事業の再建役として津賀氏を抜擢、11年4月に社内分社・AVCネットワークス社の社長に就任させ、さらに同年6月に経営ボードの代表取締役専務に引き立てた。ここでも津賀氏は最新鋭のテレビ用パネル工場の生産を中止するなどのリストラを実施、テレビ事業の赤字垂れ流しに一定の歯止めをかけた。
そして、7700億円と過去最悪の最終赤字を計上した、12年3月期連結決算の引責辞任をした大坪社長の後継者として、昨年6月、津賀氏はパナソニックの社長に就任した。
津賀社長は分社2社でのリストラが評価され、「本社の社長」に推された格好だ。このことから最近は「冷徹な切れ者」から「冷徹なコストカッター」に社内評が変わっている。
あるパナソニック社員は、「同じコストカッターでも中村邦夫会長(現相談役)は『懐にドスをふくんだコストカッター』。一方、津賀社長は『抜き身のダンビラを振りかざしたコストカッター』だ」と語っている。
つまり、中村会長はリストラされる社員の気持ちを慮り、リストラには手加減を加えていた。しかし、分社時代の津賀社長にはそれがなく、「情け容赦のないリストラに、社員は戦々恐々の日々だった」(前出社員)という。
ある財界関係者は「研究畑出身のせいか、リストラを理詰めに進める能力は優れている。半面、リストラされる社員の痛みを感じる想像力が欠けている気がする」と評している。
●成長の青写真はB2Bとクラウド
今年1月8〜11日、米ラスベガスで開催された世界最大の家電見本市「CES」で、初日の基調講演を飾った津賀社長が、1時間半にわたる講演で強調したのは、「B2B事業の強化」だった。
津賀社長は講演の冒頭で「米国では『パナソニックはテレビメーカー』と思われている。それは当然なこと。しかし、これからは違う。当社が目指しているのは『エコ&エンジニアリングカンパニー』。それを今日は話したい」と、同社が目指している企業向けB2B事業を説明した。
だからと言って、同社はテレビ事業から撤退するわけではない。講演中に新開発の「56型4K2K有機ELディスプレイ」を紹介、テレビの新しい使い方を示している。
講演終了後の取材に対し、津賀社長は「昔から米国ではサービスの価値が高い。例えばテレビというハードウエアは安いが、サービスであるケーブルテレビなどのコンテンツ料は高い。日本はその逆だ。ハードウエアが高く、民放のようにサービスは無料だ」と述べ、「テレビ事業の赤字脱却策は現在検討中だが、その可能性はサービスにある」と語っている。
同社がこのサービスの柱に据えようとしているのが、クラウドだといわれている。同社はすでにクラウド専門の開発チームを立ち上げ、IBMとの共同研究もスタートさせている。テレビを単にインターネットにつなぐだけではなく、視聴者の興味や関心を予測し、潜在ニーズに応えるコンテンツの開発を進めているという。
B2B強化とクラウド、これが津賀社長の描く起死回生の成長への青写真だが、その実現には首をかしげる業界関係者が多い。
その一人は「この青写真では悠長すぎる。津賀社長は、自分の持ち時間があと1年ちょっとしかないことに、気づいていないのではないか」と話す。
また、ほかの業界関係者も「異例の抜擢で、わずか3年で取締役のトップに上り詰めた津賀社長は経営ボードに基盤がなく、16人いる取締役の中に側近もいない。したがって、来期も最終赤字を出せば“ジ・エンド”。黒字を達成して初めて、続投が許される立場」と、津賀社長の「任期」を説明。
さらに「就任から8カ月。本社のスリム化を打ち出すなど派手な話題づくりをしているが、肝心の改革は実質的に何も進んでいない。事業部制反対のメールが示すように、社員の信頼感も低い。短命の可能性が高い。かと言って、津賀社長に代わるトップ候補がいるわけでもない」と語り、「トップ層の人材不足こそ、パナソニックの真の経営危機だ」と指摘している。
パナソニックの経営改革の行方に、厳しい視線が注がれている。
(biz-journal.jp)
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