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コマツ、無人機へのこだわり!!

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姿を現した瞬間に、場の空気はほんのりと柔らかくなった。コマツの社長に4月就任する大橋徹二氏。温厚な雰囲気で、どんな質問にも笑顔で丁寧に答える。ビシッとした発言が印象的な野路國夫社長とは一味違う。

建設機械国内最大手のコマツは今年度(2013年3月期)、3期ぶりの減収減益に陥る見通しだ。中国やインドネシアの建機需要が落ち込み、成長路線に急ブレーキがかかった。建機業界を取り巻く環境が厳しいことは確かだ。そんな今、大橋氏は何を思い、コマツをどんな会社にしようとしているのか。大橋氏を直撃した。


トラブルや将来への禍根、先送りにしない

――経営でいちばん大事にしたいと思っていることは何でしょうか。

社長の指名を受けたときに、最初に読んだのが「コマツウェイ」でした。コマツウェイというのは、坂根正弘会長、野路國夫社長が6~7年ほど前にまとめた、コマツの文化、考え方、こだわりを明文化したものです。私も先輩諸氏から叱られた経験を生かして、「モノ作り編」で自分なりに少し付け加えさせてもらいました。

このコマツウェイを皆で守っていきたい。たとえば、トラブルや将来への禍根が残るようなことがあったら、先送りせずに早めに処理し、しかもオープンにしていくことなどです。


――野路社長は大橋さんを選んだ理由として「英語力」を挙げています。

コマツは売り上げの85%を海外で上げています。代理店をはじめ、海外の人たちと密にコミュニケーションを取りながらやっていくのがコマツの日常業務です。

新しいビジネスモデルを試すのに向いているのは新興国ですが、本物のイノベーション(革新)を起こしていくための知恵や知見が集まっているのは、欧米だと思うんです。建機の無人化などいろいろな技術を取り込むためには、欧米の人との付き合いが大事になっています。とはいっても、私はボディーランゲージで勝負していますが(笑)。


――建機の無人化が開発の重点分野?

「無人」はキーワードのひとつです。これまで無人ダンプを展開してきましたが、2月からは自動で掘削や整地ができるICTブルドーザーも投入しました。今度はICT油圧ショベルを出します。最初は1機種ですが、どんどん増やしていきます。珍しいもの扱いではなくて、将来的には自動施工建機に100%シフトしていきたいという考え方を持っています。各製品の無人化の度合いももっと高めていきます。

無人にすると、今までの機械の設計思想がだいぶ変わります。運転席やキャビン(運転室)がいらなくなるし、それが突き進むとエンジンなどの配置が全部変わってきます。

無人ダンプなどの技術をどんどん発展させることで、新しい価値を生み出したい。他社が数年かかっても追いつけない、「ダントツ商品(例:ハイブリッド建機)」「ダントツサービス(例:稼働管理システム「コムトラックス」)」「ダントツソリューション(例:無人ダンプ)」の3つを、今後ももっと加速させていきたいと思っています。


――円高の修正が進んでいます。国内生産を増やしたり、海外で値下げをしたりなど、これまでと方針を変える予定はありますか。

コマツの国内生産比率は約55%で、国内販売比率は15%。つまり40%は輸出で、これが円安の恩恵を受けます。だからといって、生産をすべて日本に戻すようなことはまったく考えていません。コマツは油圧機器やエンジンなど、製品の競争力が決まるようなものは全部日本で生産しており、それが輸出の「40%」に含まれます。

一方、大きくて重い溶接構造の部品は物流費がかかるので、多少円安になったからといって日本から出したほうがいいわけではありません。

基本的に、製品の組み立ては市場があるところで行います。組立工場は一度設けたらその地域で頑張り、撤退しません。組立工場があるおかげで、お客様も代理店もコマツに対する信頼度を上げてくださっています。為替には一喜一憂しません。

上げ幅は競争状況によって変わりますが、基本的には半年から1年に1回、定期的に値上げをします。その間、コマツもいろいろなモデルチェンジやマイナーチェンジ、お客様をサポートするための代理店の強化など、いろいろなことをしています。値下げは全然考えていません。ただ、競争状況によっては、値上げ幅が多少小さくなる可能性もあります。

国内は公共投資に期待感


――今期は、中国やインドネシア市場の減速で3期ぶりに営業減益になる見通しですが、今後は?

国内は上向いていくと思います。被災地では昨年までがれき処理がメインでした。これから高台移転が加速してくると、土地を切り開いて平らにする工事が必要になる。ブルドーザーや宅地を作る大型の機械の需要が増えていくのではないでしょうか。アベノミクスでは必要な公共投資をやるという話が出ていますので、ゼネコンの期待感は高い。それがわれわれにも波及してくるのではないでしょうか。

中国は2月下旬に始まった春節(中国の旧正月)明け商戦の出足を見ていますと、昨年と今年はほぼ一緒です。昨年10月ぐらいまでは建機需要が前年比で40~50%も落ち続けていました。それが11~12月にマイナス幅が縮まり、今年1月でほぼ前年並みになった。2月の結果を見て、今後どうなるかを見極めていきたいと思います。


――利益率が高い鉱山機械は回復しそうでしょうか。

鉱山機械は資源価格次第となりそうです。燃料用の石炭価格は、従来1トン当たり120~130ドルだったのが84~85ドルまで落ちました。コマツもインドネシアの鉱山向けが昨年6月からドーンと落ち、それ以降厳しい。今、石炭価格は93~94ドルで横ばいです。石炭価格が戻るまで、少し我慢かな。石炭価格は原油ともシェールガスとも絡んでいて難しいですが、中国、インドに加えて原発事故後は日本でも電力需要が強いので、石炭の必要量は増えていくでしょう。1トン当たり100ドルくらいにまで戻れば、また元気になってくるだろうと思います。

鉱山機械と一般建機を合わせて全般的に見ると、来期は今期よりは多少増えるというイメージを持っています。


――大橋さんが、これまで取り組んできた印象的な仕事は?

若い頃、イギリスの工場の立ち上げにかかわりました。場所探しからビジネスプランの作成、工場の立ち上げまで全部。イギリスでは、生産だけではなくて、経理もシステムもやるようになりました。何でも勉強したのが、後々の糧になりましたね。

もうひとつ。米国のピオリア(イリノイ州)にある鉱山用のダンプトラックを造っている工場は、私がコマツ米国法人の社長だった2004年ごろは赤字のかたまりで、だいぶ厳しい状況でした。その立て直しを命じられました。売り方やアフターサービスなどのプロセスを固めて、製品の品質を改善しました。

鉱山機械の市場が回復して黒字にはなったのですが、体質が本当によくなるのには10年ぐらいかかると思っています。工場の人たちは今も同じ活動を続けています。今では鉱山機械は会社の利益頭になっていますし、彼らは自信を持ってやっている。私も彼らと一体感を共有できてよかった。

よく考えたこと、成功するまで続ける


――モットーを教えてください。

拙速は避けたいので、「熟慮断行」をモットーにしています。途中であきらめたら失敗になりますが、よく考えたことを成功するまで続けてやる。米国のダンプトラック工場の立て直しでも、慌ててやっても仕方がないので、僕が現地社員のところに行って話を聞いて原因を考えながら、品質管理や設計の専門家などに来てもらって、皆で話しながらやっていった結果、うまくいきました。トップがやる気を示し続けてあきらめなければ、組織は動くと思っています。

(東洋経済)




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ブログパーツ [ 2013年03月11日 09:35 ] カテゴリ:コマツ | TB(0) | CM(0)
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