HOME 韓国情報 韓国速報.com 韓国経済.com ビジネス情報.com
富士通・山本社長に聞く…半導体事業の整理は3月末までに決着!!|ビジネス情報.com

ビジネス情報.com

企業ビジネスに関する情報を提供します。
ビジネス情報.com TOP  >  富士通 >  富士通・山本社長に聞く…半導体事業の整理は3月末までに決着!!


最新記事

富士通・山本社長に聞く…半導体事業の整理は3月末までに決着!!

2012-12-28-yamamoto.jpg

富士通の山本正已社長は12月27日、東洋経済など報道陣のインタビューに応じた。山本社長は1976年に富士通入社後、ワープロ「オアシス」シリーズの開発を皮切りに、パソコンなど個人向け情報端末から、サーバー、ストレージの開発責任者を務めるなど、製造部門の経験が長い人物だ。

一方、富士通は10月末、海外での需要減退を背景に、今2013年3月期の業績見通しを大幅に下方修正した。今後の事業戦略は。そしてリストラを進める半導体事業はどうなるのか――。

インタビューの冒頭、山本社長は2012年をこう振り返った。


デバイス分野で苦戦

業種ごとのばらつきはあるが、2012年は厳しい年だった。年始はタイ洪水の影響を受け、欧州のビジネスも債務危機の影響から落ち込んだ。後半には米国大統領選などのイベントもあって、景況感は改善する見通しだったが甘くはなかった。12年度もどうやら低調のまま終わりそうだ。

ポートフォリオで言えば、特にデバイス分野が厳しかった。一方、IT投資の重要性が浸透してきたことで、サービス分野は前年比プラスで動いている。そうした環境下で、12年にやってきたのは、攻めの構造改革とグローバル対応、そして新しいビジネスの創出だ。4月には全体の組織を顧客軸と事業軸、そしてマーケット軸にするなど再構成した。また、営業とSEの分離なども含めてグローバル対応を強化してきた。

まだまだ十分な成果とは言えないが、今後のためには不可欠だ。攻めの構造改革の部分では、半導体事業がどうあるべきか模索している。具体的なことは言えないが、来年3月末までには方針を明確にし、13年度いっぱいには業態として整理した形を示したい。

話題先行だったスーパーコンピュータでは商用運用が開始しており、各研究機関から注目されている。現在はオーストラリアや中東、南米などで商談が進行している。また、クラウドサービスは、データセンターを利用したビジネスが進化し、農業クラウドや犬の健康診断サービスなどを追加した。クラウドを活用したビッグデータも商用化し、コンサルサービスを始めている。ようやく実際のビジネスとして立ち上がってきたところだ。

プロダクトでは、12年はスマホが本格化した年だった。スマホ「アローズ」「らくらくスマホ」などはかなりのシェアがとれている。アイフォーンの対抗軸とも言われるが、独自性を大事にしながら育成していきたい。タブレットPCも来年度以降、さらに注力していくことになるだろう。

現在の世界経済は牽引役がおらず、13年も立ち上がりは厳しいのではないか。ただ、日本は選挙で自民党が勝利し、円安、株高の傾向が続いている。今後は少し期待できるだろう。一方で、日中間など諸外国との問題は長引くとみられる。日本は中国市場に依存している部分もあるので、注意が必要だ。富士通は中国で1000億円規模のビジネスを展開しているが、影響があると考えなければならないだろう。

以下に報道陣と山本社長との一問一答をまとめた。


強みのサービスに軸足を移す

――12年4~9月期決算では海外売上が大幅に減少。欧州各国の財政再建が本格化するなど、この先も需要拡大が見込めない中、海外事業をどう展開していくのか?

海外の中で大きな拠点がドイツ。子会社のFTS(富士通テクノロジーソリューションズ)はプロダクト販売がメインで、サービスがサブの位置付けだが、プロダクト関連は景気に連動するため苦しい1年だった。やはり、富士通の強みであるサービスに軸足を移さなければならない。富士通全体で体制の変換を図りたいと思っている。

また、欧州各国の財政状況が厳しい一方で、ITを活用した効率化策は注目されており、全体としてIT投資の需要は落ちていない。たとえば財政圧縮を進めている英国子会社の売上は堅調だ。今後、欧州ではこうした効率化策の面で積極的に提案していきたい。


――来年3月までに半導体事業を整理するとした意図は?

さまざまな選択肢の中で動いているのは事実だが、明確には言えない。また、来年の3月ですべてが終わるわけではない。相手もあることなので、契約前に発表することは差し控えさせていただきたい。メドとして申し上げたのは、それまでに決めなければ、その先も決まらないだろうということ。覚悟だと思ってもらいたい。


――業績が落ち込んでいるのはハード面の影響が大きいのでは?

富士通は、プロダクトだけでなくソフトやアプリケーションを含めた一連の流れでサービスを提供している。パソコンやスマホなどの必要性も指摘されているが、このユーザーインターフェースの部分を押さえなければ、全体を通したサービスはできない。

ビジネスとしては法人向けが多い。法人向けではセキュリティ強化などの需要があるので、サービスが必要だ。ポートフォリオとして必要と言えるだろう。

あまり公表していないのだが、内部では今年から3年間で1兆円のコストダウンプロジェクトを進めている。たとえば、SEの再編成によって間接の外注費を減らした。マーケティング部門も集約した。余剰人員を直販に移すこともやっている。実際に効果が現れるのは来期から。2013年度は増収増益を達成できると思っている。


グローバルでSEの力が生かされていない

――営業とSEの分離の成果はまだこれからとしたが、足らない部分は?

国内では、SEの力はある程度評価を頂いている。ただグローバルでSEの力が生かされているとは思っていない。為替の影響が大きいのだが、弊社のグローバル事業は停滞している。米国などがそうだが、単発のビジネスになってしまっているためだ。今後は日本で強いモデルをどう展開できるか。そこでSEの力が海外に通用するようにしなければならない。


――携帯電話、パソコン事業のボリュームをどう拡大していくのか?

今期の出荷計画800万台は達成可能な範囲だが微妙でもある。ボリューム拡大はひとつのテーマだ。国内のシェア拡大か、グローバルで販路を拡大するか、どちらかしかない。国内の販売台数が大幅には増えないと考えれば、やはりグローバルになる。

ただ、中国やインド市場などで販売されている安価なスマホではなく、200~300ドルといった高価格帯で展開したい。各地域のキャリアと組んでサービスを提供するやり方になると思う。実際の取り組みは来年度以降だろう。

一方、今期のパソコンの出荷計画は700万台としているが、欧州を中心に採算を重視した方針に転換するため、達成は厳しそうだ。着地は600万台になるだろう。

タブレットは新規参入も増え、新たな市場が生まれている。富士通としては、コンシューマ向けというより、ビジネス向けに注力して伸ばしていく。最近の例では、生命保険会社の窓口の方がタブレット端末で決済できるようになっている。こうした提案は富士通の得意中の得意だ。勢いをさらに加速していきたい。


――マイクロソフト社の新OS「Windows8」は期待ほどではなかったとの声もあるが、富士通ではどうか?

Windows8は主にコンシューマ向けだ。量販店ではWindows7をさばくのに時間がかかったようだ。12月以降は8の比率が上昇してきたので、期待したいところ。一方で法人向けではWindows8は立ち上がっていない。今後は切り替えも進むとみられるが、やはりパソコンではタブレットをどれだけ拡大できるかが13年の課題だろう。


半導体産業が生き残ることはウエルカム

――半導体大手、ルネサスエレクトロニクスの救済策について、どうみているか?

日本国内に半導体産業が残ることはウェルカムだ。半導体は昨今のデジタル機器の心臓部。それを他国から買ってきてデジタル機器を作るというのは魂が入らないということに等しい。差別化された製品を作るためにはいいことだ。また、産業革新機構はどうかという点についても、日本の企業として生き残れる可能性が非常に高くなるため、前向きと言える。ただ、余計なことを言えば、顧客企業が投資することに関して、諸外国のベンダーから反発が出ることを懸念している。


――現在の為替水準をどう考えているか?

輸出型のビジネスの比率が大きいので、円安になればかなりの恩恵を受ける。しかし、企業としては、為替の円安傾向というより安定化が望ましく、安倍政権に期待したい。これは日本の産業界の競争力強化につながるだろう。


――クラウドサービスでどのように利益を生み出していくのか?

いちばん重要なのは新たなサービスを立ち上げていくことだ。農業や教育、医療、住宅などの分野でサービスを広げたい。継続して日銭をもらえるようなサービスを展開しなければならない。

今年は、タイやブラジルなどに行ってきた。富士通はブラジルで40周年を迎えた。実は、ブラジルにはかなりの先端技術が導入されている。基幹サーバーや手のひら静脈認証システムなど、海外でいちばん売れているのはブラジルだ。これは犯罪が多いため徹底的にIT投資を進めている結果。今後もますますチャンスがあるだろう。世界の中でIT化が進んでいる国はまだ3割程度に過ぎない。無尽蔵にビジネスチャンスはあるし、やっていかなければならない。

(東洋経済)







関連記事
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
ブログパーツ [ 2012年12月28日 20:33 ] カテゴリ:富士通 | TB(0) | CM(0)
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL

検索フォーム

スポンサードリンク
人気記事
カテゴリーメニュー
韓国芸能 人気カテゴリー&ページ