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家庭の知恵で生まれた「ソルティライチ」 スポーツドリンクの常識に風穴!!

熱中症や脱水症状の対策に効果のあるスポーツドリンクは、その機能を果たすためがゆえ、各メーカーの商品は似通ったものになりがちだった。この流れに風穴を開けたのが、キリンビバレッジが平成23年に発売した「ソルティライチ」。家族が健康でいてほしい。母親たちの願いがこもった家庭料理のエッセンスを取り入れ、幅広い世代に受け入れられるヒット商品へとつながった。
ソルティライチは、収穫したライチに「沖縄海塩」を加え、グレープフルーツ果汁などを含んだ純水で割った。厚生労働省が熱中症予防で推奨する100ミリリットルあたり40~80ミリグラムのナトリウム摂取量を満たす、数少ない清涼飲料で、塩分と水分を無理なく体に取り入れられる。開発のきっかけは、意外なところから生まれた。
「こんなに、おいしかったなんて…」。同社で同商品の開発を担当した鈴木栄富主任は22年7月、家族旅行先の台湾で、ホテルの朝食で出たライチのみずみずしさに心を奪われた。鈴木主任は当時、次の夏に向け、果汁に塩を加えた飲料の開発で、どんな果実を使うか、思慮していた。「これだ」。鈴木主任は帰国後、ライチに塩を加えた試作品を作り、開発チームのメンバーに意見を聞いた。
チームでは、各自が思いついた試作品をメンバーに振る舞うのが、開発の第1ステップだ。酷評を浴びて、日の目をみない商品もあるが、ライチに塩の反応は上々。ライチをベースにした商品開発が決まった。
だが、単純に「おいしい」では、新商品として力不足だ。悩んだチームはやがて、季節の果実に塩を入れたタイのデザート「ローイゲーオ」の存在を知る。「南国のタイには熱中症などに対する、家庭の知恵があるはず」。同年11月、鈴木主任ら4人がタイへ飛んだ。タイに滞在中、メンバーは連日30度を超える猛暑の中、実際にイチゴなどのローイゲーオを作る家庭を訪問し、調理の様子を間近で見た。
「塩の量はどうやって決めているんですか?」。鈴木主任の問いに、母親は「今日は暑いから多めね」。「分量はどうやって決めたんですか?」。母親は少し考えて答えた。「私のママも、こうやって作ってくれたから」。レシピのすべては、脈々と受け継がれた家族への愛情の中にあった。「そんな商品として売っていこう」。チームは収穫を胸に帰途に就いた。
帰国したチームは、ソルティライチを「体にやさしい飲料」とすることに心を砕く。厚労省の推奨基準を満たすナトリウム摂取量と味の両立を目指し、塩も約10種類を試し、最終的に沖縄海塩にたどり着いた。ライチの鮮烈さに、体にしみ込むようなやさしさの同居。ソルティライチは、他商品にない味わいを手に入れることになる。
最後のハードルは、役員向けの試飲会直後に起きた東日本大震災だった。業界全体に、ミネラルウオーターや茶系飲料などに商品を絞り込む空気が高まった。追い風になったのは、皮肉にも震災が引き起こした節電需要だった。夏に空調温度を高めに設定する家庭やオフィスが増えれば、熱中症対策としてのソルティライチは、消費者の要請に応えられる商品といえた。かくして23年7月。「熱中・脱水対策に、水分と塩分補給。」とのキャッチフレーズとともに、ソルティライチは店頭に並んだ。
それから数日。鈴木主任はコンビニなどの売り上げを示すデータに目を見張った。1店舗平均で通常4~5本といわれる低果汁飲料の日販が、ソルティライチは約2倍の7~8本を売り上げていたのだ。年間販売目標の45万ケースは1カ月で達成した。
1月からは、図子久美子主任が商品担当に就いた。図子主任は発売当時、営業で赴任した広島県で、ソルティライチを売り込んだ経験を振り返る。「本当にみんなにこれを飲んでほしいと、会社が一つになった商品でした」。そして、こう付け加えた。
「大切な人に飲んでほしいもの。それがきっと、消費者に受け入れられる商品になるんだと実感しています」。思いは、これからも受け継がれていく。(佐久間修志)
(産経新聞)
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