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マツキヨが高額PBで攻めるワケ!!

千葉県新松戸駅前のドラッグストア「マツモトキヨシ」。入り口近くの棚に大きく並べられているのが、シャンプー・リンスの「アルジェラン」だ。価格は1本1580円。売れ筋の花王「エッセンシャル」の2倍以上と高額だ。どのメーカーの商品だろう?――とシックな紫色のボトルを裏返してみると、小さく「MKカスタマー」の文字。実はこれ、国内ドラッグストア最大手であるマツキヨのプライベートブランド(PB)なのだ。
PBとは、大手小売り企業が企画して独自のブランド名で展開する商品群。小売り企業と製造を委託されるメーカーが共同開発することで、商品流通のコストや広告宣伝費などを抑え、安い価格で商品を提供できる。質素な統一デザインで、品質はメーカー品のナショナルブランド(NB)に比べてやや劣る――。マツキヨはそんなPBの定石とは一線を画している。
現在マツキヨが取り扱うPBは約2100品目、売り上げ規模は約400億円に及ぶ。マツキヨにも低価格で訴求するPB商品はあるが、他社との大きな違いはNBに劣らぬ高付加価値品をラインナップしている点だ。PBであることを示すMKカスタマーのロゴは、商品の裏側に小さく記してあるだけ。価格もNBと同程度か、むしろ高いくらいである。
「客に勧められる商品がない」
高付加価値型のPBという珍しい商品展開の背景には、「既存品だけでは顧客の要望に応えきれない」という店員の悩みがあった。通販化粧品には含まれる成分が、大手の製品にはない。客から相談を受けても勧められる商品がない――。そこで、自社規格の独自製品が生まれた。
第1弾として2007年に自社規格で投入したアンチエイジング化粧品「レチノタイム」が大ヒット。一部商品はテレビ番組で取り上げられ、口コミサイトでは高い評価が拡散した。店頭販売員の意見をもとに開発は予想以上の成果を出した。
「はやっているものの後追いで商品を出しても売れない」と、青山仁美・マツキヨ商品部化粧品課主任は語る。たとえば、冒頭に登場したアルジェランは、近年話題の紙への負担が少ないノンシリコンという要素に加え、まだ一般化していないオーガニックの要素も取り入れた。1回分の安価なお試しキッドも用意して、より気軽に買えるよう工夫した。今年10月末の発売で、11月にはマツキヨで扱うインバスカテゴリー(風呂場の中で使う商品)の中でトップの売上高をたたき出している。
マツキヨは高付加価値PBでさらなる進化も図っている。
接客のノウハウを商品開発に生かす
今年4月からは、店頭で接客業務を担う女性スタッフが正式に商品開発チームに加わった。薬剤師の及川咲友未氏もその1人。化粧品や健康食品のPBだけでなく、「医薬品PBも改善していきたい。対象年齢や錠剤の大きさがわかりにくいものが多く、スタッフにとっても説明しやすいパッケージにできるはず」。
現場のスタッフが開発に加わったことで、店頭でのPB商品の打ち出し方にも変化が出始めた。薬剤師の仕事の傍ら、家に帰れば家事もこなす及川氏。「アルジェラン」の陳列方法を考える際には、「主婦」の目線を大事にしたという。
「主婦ならシャンプー一つ買うのにも、赤ちゃんや旦那さんにも使えるかな? と考える。私の店の顧客にはファミリー層が多いので、店頭でも『赤ちゃんにも使えます』というキーワードを前面に出した」。総じて20~30代の女性顧客が多いマツキヨだが、もちろん立地によっては事情が異なる。各店の顧客層に精通している販売スタッフとタッグを組むことで、より綿密な売り場作りを追求できる。
マツキヨの今2013年3月期の会社計画は、売上高4500億円(前期比3.5%増)、営業利益187億円(同3.3%増)と、堅調な増収増益。12年4~9月期(上期)終了時点では、売上高、利益ともほぼ計画線上に推移している。月次で発表される既存店売り上げ動向によれば、足元でも順調を維持しているようだ。
中国人観光客の動向に左右されないために
マツキヨの場合ほかのドラッグチェーンと異なり、渋谷、秋葉原など売り上げの大きい都心店舗は中国人観光客の買い物動向に少なからぬ影響を受ける。反日デモで観光客が減った中でも計画通りの売り上げ、利益を確保できたのは、前記のような高付加価値PBや化粧品の販売が国内顧客にしっかり受け入れられているからにほかならない。
“シンプルで安い”PBが大半を占めるドラッグストア業界で、あえて高付加価値PBに力を入れるマツキヨ。日用品の低価格化が深刻な中、連続最高益を出し続けられる秘密の一端がここにある。
(東洋経済)
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