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ファナックの食品ロボ、3年で5倍成長のワケ!

バラバラに流れるクッキーを、目にも止まらぬ速さでつかみ、きれいに整列させていく。流れてきたレトルトカレーの箱を3つずつつかみ、素早く段ボール箱に詰める――。
こうした作業をこなす昆虫にも似た奇妙な装置。胴体部分は真っ黄色、そして「FANUC」のロゴ。産業用ロボットで国内外においてトップ級のシェアを握る大手メーカー、ファナックの「ゲンコツ・ロボット」である。この製品名は、ものをつかむ先端部分を「ゲンコツ」に見立てて名付けられ、一般には「パラレルリンクロボット」と称される。
欧州メーカーの特許切れで参入
ファナックは今、ゲンコツ・ロボットを売りまくっている。日本ロボット工業会によれば、会員・非会員を合わせたパラレルリンクロボット出荷台数はこの3年で5倍に成長。実は「ファナックの台数とほぼイコール」(ファナックの伊藤孝幸・常務取締役ロボット販売部長)なのだ。2009年に欧州メーカーが保持していた特許が失効したことで、ファナックなど日系メーカーも参入。ファナックは、恩恵をいちばんに受けている。
ゲンコツ・ロボット3号
ゲンコツ・ロボットは、2009年7月に創業者である稲葉清右衛門名誉会長が自ら会見で発表した、ファナックにとっていわば「肝いり」のロボットだ。工場のロボット化が大きく進んだ自動車業界に続く分野開拓を当初から狙っていた。前述のとおり現在、国内トップのシェアを握る。
ゲンコツ・ロボットは大きく分けて3タイプがある。たとえば、「1号」は内蔵された画像センサーで色別にモノを仕分けられる。「2号」はクッキーやチョコレートなど小さく個包装されたものを自動整列できる(=タイトル下写真=)。「3号」ではレトルト食品など箱に梱包されたものを段ボールに箱詰めすることなどが可能となるマシンだ。可搬重量が軽いものから1号、2号、3号という位置づけである。
一方、ファナックといえば、株式時価総額で約3兆4500億円、営業利益率30%以上をたたき出す業界の「猛者」だ。徹底した生産の自動化、かつ標準品の集中生産により高い価格競争力を誇る。自動車工場で溶接や塗装を行う「多関節ロボット」で高いシェアを保ってきた。
そのファナックがゲンコツ・ロボットを引っ提げて、ここ数年狙いを定めているのが食品や医薬品、化粧品の分野である。「三品市場」と呼ばれ、近年の産業用ロボット業界ではひとつのキーワードとなっている。「食品関係の売上高はまだロボット全体(2013年3月期で約1200億円)の10%に満たないものの、年々確実に増えている」(常務理事の加藤哲朗・国内バラ積みロボット販売部長)。
食品業界の省力化、歩留まりニーズに応える
食品業界では、省力化による人件費の削減や歩留まりの向上による採算の改善が至上命題となっている。多くの食品メーカーは、新興国での需要増による原材料価格の高騰に悩まされ、価格に転嫁しようにも大手スーパーなど購買力のある小売りは応じない。そこでメーカー側が自助努力で利益を生み出すひとつの手が、ロボットによる作業工程の自動化。ここに、産業用ロボットにおけるファナックの高い実績と豊富なノウハウが生きるワケだ。
ファナックの足元の業績は、スマートフォンの製造設備余剰でロボドリル(小型工作機械)が低迷、稼ぎ頭のNC(数値制御)装置も振るわない。この局面では、国や産業を問わず、高まるロボットによる自動化需要を取り込んでいくことが、求められている。ファナックにとっての食品ロボットは、単なる「肝いり」だけで片付けられない存在となりつつある。
(東洋経済)
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