HOME 韓国情報 韓国速報.com 韓国経済.com ビジネス情報.com
キリンが抱く、“缶コーヒー離れ”への危惧!|ビジネス情報.com

ビジネス情報.com

企業ビジネスに関する情報を提供します。
ビジネス情報.com TOP  >  未分類 >  キリンが抱く、“缶コーヒー離れ”への危惧!


最新記事

キリンが抱く、“缶コーヒー離れ”への危惧!

2013-07-23-b004.jpg

「キリン ファイア」(FIRE)。キリンビバレッジ(本社・東京都中野区)が展開するコーヒー飲料だ。印象的なテレビCMなどから缶コーヒーのイメージが強い商品だが、キリンはこの定番ブランドを使って、新機軸を打ち出そうとしている。

キリンは7月22日、「ファイア カフェデリ」と呼ぶコーヒー飲料の新しいシリーズ展開を始めると発表した。エスプレッソとミルクに、キャラメルやオレンジなどを加えた「フレーバーラテ」というジャンルの飲み物として、8月27日に全国発売する。ふたの開け閉めが可能なPETボトル入りで、270ミリリットルとコーヒー飲料としては大きめの容量に加え、「後切れのよい味覚」(キリンビバレッジ・マーケティング部の大屋茉莉子氏)などが特徴となる。

販売目標は年間100万箱

これまでのカフェラテ飲料に多かった、チルドカップが持つ携帯性の悪さを克服した商品でもある。標準価格は1本140円。まず4種類の味で売り出し、定番品の種類を順次拡充するとともに、季節限定品の投入なども進める。テレビCMのオリジナルソングは人気歌手グループ、チャットモンチーが手がけるという気合の入りよう。ヒット商品と飲料業界内で認知される水準となる年間100万箱を販売目標として設定した。

コーヒー飲料に詳しくない人からすれば、特に際立った商品には見えないかもしれないが、キリンは「飲料メーカーから新しいコーヒー文化を提案する」(キリンビバレッジの山田精二マーケティング部長)と宣言するほどの強い意気込みで挑んでいる。背景に垣間見えるのは、若い世代から静かに進行しつつある“缶コーヒー離れ”だ。

博報堂の調べによれば、過去3カ月以内に缶コーヒーを飲んだ人は、30~50代の男性で3~4割。ところが、20代男性となると20%程度まで低下する。女性を対象にすると、この数値はもっと低く20代女性は1割未満。30~50代女性もせいぜい1割前後である。

若い人ほどカフェでコーヒーを飲む

一方、若い世代がコーヒーを飲まないワケではない。実は同じ調査によるとカフェで過去3カ月以内に、コーヒーを飲んだ人は20代男性で約4割、20代女性だと60%近くもいるのだ。女性の場合、若い人ほどカフェでコーヒーを飲んでいる。ここで言うカフェとは、「スターバックス」や「タリーズコーヒー」などのようないわゆるシアトル系カフェを指す。

「コーヒーは、1970年代には喫茶店で、1980~90年代は低価格なコーヒースタンドで飲むもので、主なユーザーは男性会社員。喫煙しながら、というケースが多かった」(山田マーケティング部長)。ところが、2000年代以降は、シアトル系カフェの普及によって、コーヒーはゆっくり時間を過ごす飲み物となり、自宅でも職場でもない“サードプレイス”としてのカフェの利用が、若年層をはじめ若い世代に定着した。その過程で、「エスプレッソ・ラテ」がコーヒーカテゴリの中で一般化した。キリンが、缶ではなく、PETボトル入りの「カフェデリ」の展開に至った理由の一つはここにある。

缶コーヒーにとって、ライバルは今やシアトル系カフェだけではなくなった。多種多様な業態がコーヒー市場に参戦している。たとえば、マクドナルドは2008年にコーヒーをリニューアルし、「100円なのにおいしい」とこれまでのイメージを覆しヒット。マックに続けとばかり、セブン-イレブンをはじめとするコンビニ各社がカウンターコーヒーに乗り出しているほか、オフィス向けの「ネスカフェアンバサダー」、家庭向けの「ドルチェグスト」などのエスプレッソマシンの普及を図るネスレ日本などの存在もある。

缶コーヒーと、一緒に愛されているタバコの社会的地位が低下してきていることも、見逃せない。仕事の合間の一服に、缶コーヒーを飲むというスタイルは中高年の男性サラリーマンに多かったが、禁煙スペースの拡大、分煙化によって愛煙家の肩身は狭くなるばかり。キリンによれば、直近で缶コーヒーの出荷・販売量に極端な減少傾向はみられないものの、「今の男性サラリーマンが引退して会社に来なくなったときに、缶コーヒーをパタッとやめるようなケースがありうる」(山田マーケティング部長)という危惧を抱く。

キリンがペットボトルコーヒーを出すのは、今回のカフェデリが初めてではなく、かつて、「ファイア ネオ(neo)」というシリーズで展開したことがある。ただし、思ったようなヒットとならず、現在、自動販売機向けの販売は終了している。原因は、「缶コーヒーをそのままペットボトルに詰めただけだった」(山田マーケティング部長)。カフェデリシリーズには、過去の失敗を繰り返すまいとするキリンの反省がある。

ファイアのシェアは国内5番手

それに、もともとキリン ファイアの国内シェアは、「ジョージア」(コカ・コーラ)、「ボス」(サントリー食品)「ワンダ」(アサヒ飲料)、「ダイドーコーヒー」(ダイドードリンコ)に続く国内5番手(7%、2011年、食品マーケティング研究所調べ)。缶コーヒーでの地位向上を狙うよりも、新機軸による需要開拓を進めるほうが、競合との差別化になる。

ただ、カフェでコーヒーを飲むというスタイルを定着させている人が、カフェで売っているようなコーヒーをコンビニや量販店で買いたいと思うかは未知数である。コーヒーは味や飲料感だけではなく、カフェでゆっくり過ごす時間や、コーヒー1杯で確保できるワークプレイスなどを求めて、飲んでいる側面は少なからずあるからだ。そうした要素をはねのけ、狙い通りの成果を収められるか。キリンの新しい挑戦が始まる。

(東洋経済)



関連記事
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
ブログパーツ [ 2013年07月23日 15:19 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(0)
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL

検索フォーム

スポンサードリンク
人気記事
カテゴリーメニュー
韓国芸能 人気カテゴリー&ページ