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日本のメディアには、金儲けのプロがいない!

勝間和代さんから学べること
――欧米のメディア界では、外部からビジネスのプロがメディア企業に入ってきたりもしますが、日本の場合は、記者・編集出身者がそのまま経営をやることがほとんどです。ビジネスのプロが入ってくる余地がほとんどありません。
外部からのビジネスのプロの登用はある程度は行なったほうがいいですよね。そのほうがみんなハッピーだと思います。だって、そうでないと、「武士は食わねど高楊枝」が成り立ちませんから。収益性に裏打ちされていないと、そんなにプライドも高くもてないでしょうし。
ただ、何でもかんでもビジネスライクに、株主目線、金融市場目線でするのがいいとは必ずしも思わない。メディアには、最後の最後はどこかで非合理的なこだわりをもつことが、長期的には経済合理的に振る舞えるというパラドックスがつねにある。目の前の業績だけを見て経営していては、たぶん株主のためにもならないと思う。
――今後、マネタイズという点では、有料課金がテーマになってきますが、ただ単にコンテンツの力を高めるだけでは、課金するのは難しいはずです。テクノロジーや異業種の力を借りながら、コンテンツ+αのサービスやマーケティングを強化しなければなりません。
ただ、自戒も込めていうと、日本のメディア企業はそのあたりの工夫がなさすぎます。マーケティング的なノウハウと、コンテンツづくりのノウハウをうまく融合できたら、有料課金にもつながるのではと期待しているのですが、甘すぎますか?
その考えは間違ってないと思いますよ。甘くないでしょうけど、トライしていくしかないですね。
結局、課金でいうと、比較参照のポイントをどこに置くかだと思っています。たとえば、ウェブサービスを勝間和代さんの勝間塾のように「知のスポーツクラブ」的に定義すれば、比較対象がスポーツクラブの会費である月額8000円ぐらいになるわけです。勝間塾は月額4800円ですけど、やっぱりマーケティングがうまいなと思いますよね。
これを、メルマガといってしまった瞬間に、相場が800円に落ちてしまう。「知のスポーツクラブ」と定義して、その会報としてメルマガを送り、定期的に会員で集まるイベントをつけることによって、単なるメルマガではなくなる。実質的にはメルマガとそんなに変わらないかもしれないですけど、ラベルを張り替えている。
――幻想を抱かせるというか、相場観を変える工夫が必要ということですね。
文脈を変える、比較対象を変えるということです。農業でも今は6次産業化がブームになっていますけど、それと同じような意味です。たとえば、エコツーリズムという切り口であれば、都会から客を呼んで来て、稲刈りをさせて、労働力として使って、宿代までとれて、その上、来たお客側はよかったよかったと思って帰ってくれる。それなら、みながハッピーなわけじゃないですか。だからメディア企業も、コンテンツをコンテンツのまま提供するだけではマネタイズはなかなか難しいですよ。
米国メディアにあって、日本メディアにないもの
――結局、マネタイズの成功例を創るには、トライ&エラーをひたすら繰り返すしかないですね。欧米メディア業界には、トライ&エラーのサンプルがいっぱいあるので、その中から日本に合う例を探し出してきて、実際に試してみたらいいと思うんですけど。
僕がアメリカでいちばんうらやましくて、いつかはやりたいなと思うのは、名のあるピュアなオンラインメディアを創ること。ハフィントン・ポストにしても、テッククランチ(2005年にシリコンバレーに誕生したテクノロジーメディア)にしても、純粋なオンラインメディアとして、名誉のある地位を築いている。それは画期的なことですよ。日本から見たら実にうらやましくて、見習わないといけないことだと思っています。日本には、ハフィントンやテッククランチみたいなものもないですよね。
――今まで紙とネットを両方やってきた生きのいい20代、30代ぐらいの人が集まって、そうしたメディアを創ることはできないでしょうか?
ゼロスタートでなら、全然ありだと思いますよ。
――メディアは、ブランドビジネスなので、新しいものがなかなか成功しにくいともいわれます。ただ、今という時代の変わり目であれば、既存のブランドがなくても、成功する可能性はあると思いますか。
あると思いますよ。そうでなかったら、僕はこの業界辞めますよ(笑)。いる意味ないですよ。
――既存のメディアを中から変えて、ウェブメディアを成功させるのもすごいことですが、やっぱり、既存のブランドに頼らないオンラインメディアを立ち上げて成功させたほうが、世の中へのインパクトは大きいでしょうか?
ええ、僕はそう思います。コンデナストを辞めたのもそれが理由です。守る側より、攻める側にいるほうが面白いでしょ。
みなが憧れる、かっこいいオンラインメディアを
――ウェブメディアを運営する上で、紙メディアでの経験は生きますか?
コンデナストでの2年間は個人としてはすごくいい経験になった。外から見ていると、「コンデナストにはこんなによいコンテンツがいっぱいあるのだから、デジタルに使えばいいのに。ただ眠らせるのは本当にもったいないなあ」と思っていたんですけど、入ってみると、できないにはできないなりの理由があることがよくわかった。権利面や紙とのカニバリの問題も含めていろいろあるわけです。
だから、以前からある業界構造に対して、ただ「バカだ、保守的だ、頭が硬い、腰が重い」と批判することでは物事は前に進まなくて、普通に真面目にサラリーマン同士が集まって会議をした結果としてこうなってしまっているんだなぁ、という力学をある程度踏まえていくことも重要です。これは実際にそういう環境にインサイダーとして入ってみないとわからない。それを外からバカだバカだといっているのは、安全地帯から石を投げているようなものですよ。
――私が最近痛感しているのは、優秀なジャーナリスト、広告営業、テクノロジスト、経営人材が、「ここで働きたい」と心から思えるようなウェブメディアを創らないと、日本のメディアは変わらないということです。何か、かっこいい奴らが働いているウェブメディアがあって、クールで周りから尊敬されている。しかも、給料も悪くないという場所を創らないといけません。
それなりに個人として実績をもっている人間が、「よーいドン」で10人くらい同世代で集まってメディアを始めたら、そういうウェブメディアができるのかもしれない。
ただし、そこでもっているブランドが組織的なものに昇華して、世代を超えて受け継がれていくイメージがどうにも湧かない。あくまでオーケストラというよりは、有名ミュージシャン同士による“夢のユニット結成”みたいな感じがする。3年ぐらいは、コンサートを開いたり、アルバムを出したりして続くでしょうけど、その後は、よくありがちな音楽性の違いとかで、だんだん分裂してしまうような気がして(笑)。しかし一方で、それぐらい我の強い人たちが集まらないと、メディアビジネスとして成立しなかったりするので、そこにモヤモヤ感がある。
今のソーシャルメディアの時代には、個人がブランド化されるスピードのほうが組織としてブランド化されるスピードよりも速い。するとどうしても、屋号としてのブランドに昇華されにくいところがすごくあるなと思う。
そうしたウェブメディアをゼロベースで創るビジネスプランを書いても、そこにおカネがつくかはわからない。パトロンにおカネをもらう形ではなく、純粋な投資としておカネを引き出せるかはわからない。しかし、そうしたメディアが、今の世の中に必要とされているということは間違いないと思いますよ。
(東洋経済)
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